医療業界向け商品の結束バンドとは

バンドを締めると緩むことが無く、しっかりと物を固定することができる結束バンドは今は多方面で活躍しているアイテムです。
もともとは電気工事部品として日本で誕生したもので、電気ケーブルを複数本束ねるための部材でした。

バンドの裏側にあるトラッキングという凹凸は一方向へしか動かせないので、長期間バンドが緩む心配がありません。
この仕組みは特許商品となっていますが、今は電気部材だけでなく医療業界向けの商品にもなって応用されています。

医療業界で使われている商品も結束バンドではあるものの、人体に溶け込むという特徴があります。それは心臓血管の手術で用いられているもので、血管同士をつなげる医療用品です。「インシュロック」呼ばれており、バンドの幅は0.2mm~0.01mmと非常に極細になっています。この「インシュロック」が誕生したのは1994年で、それまでは心臓血管手術の際は血管同士を糸で縫合していました。

縫合の場合は非常に時間が掛かり、一刻を争う心臓の手術をおこなうには非効率的なものでしたが、「インシュロック」が使われるようになると短時間の手術が可能になりました。

「インシュロック」は結束バンドの応用的な存在ではあるものの、バンドを締めると緩まないという基本構造はまったく同じです。医療業界ではこのほか、骨折をした時に患部を固定するギブスの装着にも医療用結束バンドを使っていて今では医療にも欠かすことができないアイテムとなっています。

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